お見合いだけど、恋することからはじめよう
ラーメンというヤツは、いったん思い浮かべたら、食べたくてどうしようもなくなる、超厄介な代物だ。
「ここは、いろんな地方の有名店が一堂に会する超お得なスポットなんですっ!」
あたしは拳を握って力説した。
「へ、へぇ……そうなんだ」
超クールな諒くんが挙動ってたじろごうが、いっさいお構いなしだ。もう、あたしの「口がラーメン」になっているのだ。
「でも……こんなに店があったんじゃ、どれを食うか迷うな」
諒くんが腕を組んで立ち並ぶお店を見渡す。
「……大丈夫。お任せください」
「いい娘がいますぜ、旦那」とまでは言わなかったが……あたしは江戸時代の遊郭にいる遣り手ババァのように、ひひひ…と忍び笑いをした。
いつも食べるラーメンは、決まっているのである。