お見合いだけど、恋することからはじめよう

「……合コンじゃないんだってば。信じてよー。
今夜はひさびさに、この店で小林と呑み食いしてたらさ、偶然に目黒先輩たちがやってきたのよ。あとの二人は同じ会社の人で、うちの大学出身なんだって」

縋るような目で、千夏があたしを見る。
「同じ会社」ということは、大手の広告代理店だ。

「わたしは挨拶だけして、やり過ごそうとしたよ?……だって、今、職場に気になる人がいるんだもん。そのために、つき合ってた彼氏とだって別れたんだからさ」

千夏は大手建設会社の子会社であるリゾート関連会社でバリバリ働いていた。
仕事も恋も両方手に入れたい、バイタリティあふれる肉食女子だ。

「なのに、小林がさ、目黒先輩たちに『一緒に呑みましょうよー』とか言って『空いてる個室ってないですかー?』なんて勝手に店員へ訊いて、たまたま空いてる個室に潜り込んじゃったのよ」

……うーん、
アンタらの高校の校是は「肉食女子」ですか?

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