お見合いだけど、恋することからはじめよう

「今さらながらに、惜しいことをした、って思ってるんだよ」

目黒先輩はマホガニー色のカウンターに頬杖をついて、ほぉーっとため息を吐いた。

諒くんや青山ほどではないにしても、目黒先輩もそこそこのイケメンだ。
いや、むしろ、彼らのような研ぎ澄まされたシャープさがない分、近寄りやすく親しみやすい感じがする。

もっというと、あたしのことを大事にしてくれる……やさしそうな人に見えるのだ。

そんな「やさしそうな彼」が、あのときのあたしは好きだったのだ。

そして、それは目黒先輩も同じだった。

後輩くんが言ったような『かわいい感じの小動物系』のあたしを、好きだったのだ。

< 198 / 530 >

この作品をシェア

pagetop