お見合いだけど、恋することからはじめよう

「あっ、あの、先輩」

あたしは目黒先輩の方を向いた。

「あたし、この前……お見合いしたんです。
……父の部下の人と」

目黒先輩の目が見開く。

「それって、相手はやっぱり……エリート官僚?」

……みんな、それを言うなぁ。

あたしは肯いた。

「七海はそれでいいのか?」

目黒先輩が、ぐっ、と迫ってきた。

「お父さんの言うことを聞いて、好きでもなんでもない、ただ条件だけがいい相手と結婚して、後悔しない?……向こうだって、どうせ出世のために、七海のお父さんに取り入ろうとしてるだけじゃないのか?」

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