お見合いだけど、恋することからはじめよう

「あんた……結婚ば、しとっとやってな?」

あたしは目黒先輩を真正面から見据えて訊いた。

「ばってん、そいでよううちに『やり直そう』っち、言いよったな?」

まぁ、「確定事項」だから「返事」は期待していないが。

「おまえ……なんで、それを……」

たぶん、彼の背中を冷た〜い汗が何筋も伝っていることだろう。

「いったい、だれから……」

その言葉があたしへの導火線に火を点けることとなった。

「……はぁ!? 」

しっかり火が届いて、すっかり頭に血がのぼってしまったあたしは、

「そげなこつだれでん良かろうもっ!
調子ば乗りしくさってからにっ!!」

語気を強めて、目黒先輩の言葉を鋭く制した。
知らず識らずのうちに、早口の巻き舌になっている。

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