お見合いだけど、恋することからはじめよう
目黒先輩の奥さんになった人は、インターンシップで会社にやってきた子で、たまたま同じ大学だったということもあり、仲良くなったそうだ。
「……先輩、インターンシップの学生に手をつけたのっ!?」
……あの青山とどっこいの節操のなさじゃんっ!
「インターンシップのときは、まだ手はつけてないよっ!」
目黒先輩はあわてて言った。
「そのあと、彼女がうちの入社試験を受けて内定をもらったんだ。そしたら、向こうから『お祝いしてください』って言われて……呑みに行ったら……つい……」
「ヤッちゃったのね?」
あたしはバローネ・リカーゾリをくーっと煽った。
……ちっ、もうすぐ一本空けちまうな。
「ななみん、おまえ見た目は『夢見る夢子』なんだからさ、もうちょっと……」
目黒先輩が眉をハの字にして、困ったようにあたしを見る。
……なによ、今さら。
目の前の金髪のバーテンダーが声を殺して、くくっ、と笑った。