お見合いだけど、恋することからはじめよう
「どんな形であれ……たとえ、デキ婚であってもさ。『結婚』って、好きになった女とするとばかり思ってたよ。
……でも、まさか、こんなふうになるとは、な」
目黒先輩は自嘲気味にふっ、と寂しく微笑んだ。
「結局、エミはなんとか大学は卒業したものの、うちの会社の内定は辞退して、親の期待に背いちまったからさ、子どもが生まれたことで少しは軟化したけど、それでも向こうの実家とは折り合いが悪くてさ。おれのせいで、あいつの人生はめちゃくちゃになっちまった。
そんなあいつを毎日見てると、罪悪感と申し訳なさとで……」
ふーっ、と長い息を吐く。
「……逃げ出したくなる」