お見合いだけど、恋することからはじめよう
「おれの方がずっと、七海を好きなのはわかっていた。あんなにデートするのが楽しみだったことはこれまでになかった。
今までの彼女とは待ち合わせの時間に遅れていくのがあたりまえで、待たせていても平気だった。
……なのに、おまえとのデートでは、おれの方が時間前に着いてさ」
赤木さんはふっ、と笑った。
熱かった眼光が緩んで、温かくてやさしい眼差しになる。
「……早くおまえに会いたくて、イライラしながら待ってたんだぜ」
……あたしが五分前に来たにもかかわらず、もうイライラしていたのは、せっかちな性格のせいではなかったんだ。
「こっ恥ずかしくて、おまえには言えなかったけどな」