お見合いだけど、恋することからはじめよう

「赤木さん、あたし、お見合いをしたの」

あたしは赤木さんを見上げて、きっぱりと告げた。

「知ってる。すでに青山から聞いてるし、先刻(さっき)おまえからも聞いた」

なのに、赤木さんは構うことなく、タイトスカートにインしていたベルスリーブのカットソーをたくし上げた。中からレースをあしらったキャミが現れる。

「ちょ、ちょっとっ!赤木さん……っ!?」

「七海、服がシワになる……向こうのベッドへ行こう」

そして、赤木さんはつい先刻あたしをやさしく押し倒したその手で、今度はあたしを強引に引っ張り上げて、ソファセットの向こうにある巨大なベッドへ連れて行こうとする。

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