お見合いだけど、恋することからはじめよう

「見合い相手は、親父さんの部下で『T大出身のエリート官僚』なんだろ?」

赤木さんが少し(あわれ)むような目で、あたしを見る。

「なぁ、七海。
……おれにすら『素』を見せられなかったおまえが、そんな出会ったばかりの堅苦しいヤツに自分を(さら)け出せるわけねえだろ?」

……ところがどっこい、初めて会ったお見合い当日から、恥ずかしいまでに曝け出しまくり、なんだけどもね。

そうなのだ。

あたしはなぜか出会ったときから……諒くんには『素』を出しまくり見せまくりなのだ。


そして、それは、たぶん……

諒くんだってそうなんじゃないか、って思うんだけれども。

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