お見合いだけど、恋することからはじめよう
「……さて、そろそろ『先』に進みたいと思ってるんだけど」
諒くんはそう言って、くくっと笑った。
「こんなコンビニの前じゃ、これ以上は手出しできないよね?」
あたしは彼の身体にぎゅーっとしがみついた。
その「覚悟」はとっくにできている。
ちょうどいい具合に(?)歩いてすぐのところはホテル街だ。もう一度あの界隈へ行くのもやぶさかではない。
なにかの拍子に、先刻そこで別れた赤木さんに出くわさないとも限らないが。
……でも、まぁ、災い転じてこんな「福」がやってきたんだから「きっかけ」をつくってくれた赤木さんには、今夜は足を向けて寝られないな。