お見合いだけど、恋することからはじめよう

赤木さんのときには、あんなに「忠誠心」を示して、ベッドの上では彼の言うがままに尽くしてきたあたしなのに。

諒くんに抱かれているときのあたしは、桃子さんのことを言えないほど(って、勝手な想像なんだけれども)の「マグロ状態」だったのだ。

と言っても、あたしがそう望んだわけではもちろんない。

だって諒くんのためなら……どんなことでも、どんなに恥ずかしいことでも……なんでもするし、なんでもしたいのに。

だけど、彼からはなにも要求されず…… いや、あたしがなにかすることすら禁じられてしまった。

そして、あたしのカラダの至るところを自在に這う……彼のくちびるによって……彼の細長い指によって……

あたし一人だけが極限の一歩手前まで、ただ一方的に高められていったのだ。

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