お見合いだけど、恋することからはじめよう

「もちろん、すでにプロポーズもしてるし、もう一生、手放す気はないから」

諒くんのストレート過ぎる言葉に、あたしは舞い上がりたいほどうれしくなって、飼い主に甘えたいときのネコのように諒くんの胸板へ擦り寄った。

諒くんのシトラス系のフレグランスと、あたしのフローラル系のフレグランスに、今日一日を終えた互いの汗の、麝香のような匂いが相まって。

ぞくぞくするほど……煽情的な香りを醸し出していた。

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