お見合いだけど、恋することからはじめよう
「……って、青山っ、あんた、おなじ部署内のオンナ二人に手をだしたのっ⁉︎」
あたしは青山の胸ぐらを掴みかからんばかりの勢いで訊いた。「くん」なんて吹っ飛んだ。
オンナに見境のないヤツだとは知っていたけれどもっ!
まさか……ここまでの鬼畜野郎だったとはっ!!
そのとき、青山がオーダーした生ビールがやってきた。先程の女の子の店員さんが「お待たせしました」とコースターを敷いてからビアグラスをテーブルに置く。
青山が「ありがとう」と、あの哀れな二人を誑かした(と思われる)落ち着いた低い声で応えた。
とたんに、店員さんの頬が真っ赤に染まる。
……気をつけなよ?こいつは、おなじ部署内のオンナを二股する、鬼畜野郎だよっ。