一円玉の恋
その美しい女性の名前は杏子さんと言った。
モデルのように背も高く、綺麗で、オーラがある素敵な方だ。
山神崇の行き着けのスナックのオーナー兼ママさんで、お店は自分が持っているマンションの一階にあるそうだ。
山神崇とは昔、体の関係もあったのと包み隠さず話す杏子さんが、ある意味かっこいいと思う。
煮込みハンバーグを美味しい美味しいと何度も言って食べてくれた。
こんな美しい人からお世辞でも美味しいと言われるなんて、もうもう嬉しすぎて鼻血が…と、一人で興奮する。
山神崇から美味しいとは一度も言われた事がない。
杏子さんに部屋が見つからないから困ると言うと「ウチの店の上なら空いてるから、気が向いたら見においでよ」と誘ってくれたので、連絡先を交換して、今度の休みに見に行く事にした。
やった〜ここを出て行く第一歩だ。と、浮かれていると。
山神崇が「ううっ水」と蠢いた。
無視するわけにもいかず、仕方なく水を汲んできて、「あのぉ、山神さん、お水ですよ。飲みますか?」とコップを口元まで持っていくと、山神崇が体を起こして、コップを自分の手に奪い取って、一気に飲み干した。
起きたのかな?飲み終わると、私の方に突き返すので、コップを受け取ろうと手を伸ばすと、何を思ったのかそのまま私の手首を引っ張って自分の方に倒れ込ませた。
私をひしと抱きしめた形でソファに横たわっている。
私は離れようと必死にもがくが、全く腕を緩めてくれない。「ちょっと、離してください。私、杏子さんじゃありません。ちょっと。離して。」そんな事を他所に山神崇は私の頭に顔を埋めて匂いを嗅いでいるのか、「いい匂いだ。」なんてほざいてる。
アンタは酒とタバコ臭いんだ!
くそぅ。離しやがれ!このクソじじい。と、思いっきり横っ腹にパンチを食らわせた。
「うっ」と呻いて腕が緩んだ隙に、部屋に逃げて鍵をかけてそのまま寝た。
モデルのように背も高く、綺麗で、オーラがある素敵な方だ。
山神崇の行き着けのスナックのオーナー兼ママさんで、お店は自分が持っているマンションの一階にあるそうだ。
山神崇とは昔、体の関係もあったのと包み隠さず話す杏子さんが、ある意味かっこいいと思う。
煮込みハンバーグを美味しい美味しいと何度も言って食べてくれた。
こんな美しい人からお世辞でも美味しいと言われるなんて、もうもう嬉しすぎて鼻血が…と、一人で興奮する。
山神崇から美味しいとは一度も言われた事がない。
杏子さんに部屋が見つからないから困ると言うと「ウチの店の上なら空いてるから、気が向いたら見においでよ」と誘ってくれたので、連絡先を交換して、今度の休みに見に行く事にした。
やった〜ここを出て行く第一歩だ。と、浮かれていると。
山神崇が「ううっ水」と蠢いた。
無視するわけにもいかず、仕方なく水を汲んできて、「あのぉ、山神さん、お水ですよ。飲みますか?」とコップを口元まで持っていくと、山神崇が体を起こして、コップを自分の手に奪い取って、一気に飲み干した。
起きたのかな?飲み終わると、私の方に突き返すので、コップを受け取ろうと手を伸ばすと、何を思ったのかそのまま私の手首を引っ張って自分の方に倒れ込ませた。
私をひしと抱きしめた形でソファに横たわっている。
私は離れようと必死にもがくが、全く腕を緩めてくれない。「ちょっと、離してください。私、杏子さんじゃありません。ちょっと。離して。」そんな事を他所に山神崇は私の頭に顔を埋めて匂いを嗅いでいるのか、「いい匂いだ。」なんてほざいてる。
アンタは酒とタバコ臭いんだ!
くそぅ。離しやがれ!このクソじじい。と、思いっきり横っ腹にパンチを食らわせた。
「うっ」と呻いて腕が緩んだ隙に、部屋に逃げて鍵をかけてそのまま寝た。