一円玉の恋
「何も。」いや、ある!多いに!ある!
でも、何倍かにして戻ってくるから。
大人しくする。

お店のカウンターで出してもらったのはナポリタンだ。
お酒も少し飲ませてもらった。
私はお酒にものすごく弱いので、少し飲むだけでフワフワ〜となる。あ〜いい気持ちだ。
さっきの恐怖体験が嘘のように思える。

山神さんが「ねえ、大丈夫?」と聞いてくる、「だいじょぶれす」と言ってやる。

「ダメだね。それ食べて帰ろう。」

と呆れた声で言ってくる。やだ〜やだ〜やだ〜と「やだ。帰んない!」「まだ居るぅ!」と拒否する。
そこに、「いいじゃない。眠くなったら、ウチに寝かせたらいいんだし。」と杏子さんが提案してくれる。キラッン!

「やったーー。杏子さん家にお泊りだー。嬉しー杏子さんは好き!」とカウンターではしゃぐ。

そんな気分の良い私に、容赦なく、「ダメだよ。翠ちゃんは俺と帰るの!」と不機嫌にまた山神崇が言い放つ。
私はお酒の力を借りて、

「何でよ!何でダメなのよ!ケチ!どケチ!あっ分かった。山神さんヤキモチ妬いてるんだ。自分が杏子さん所に泊まりたいのに誘われてないから。ざんねーん、杏子さんは私のモノですぅー。べぇー」

と、あっかんべーと何回もしてやる。
うわぁ睨んでるこわっ!
杏子さんは、満面の笑みで、「あら、翠ちゃん可愛い事言ってくれるじゃない。」って言ってくれる。
だから私は調子に乗って、さっき発見した事を話す。

「だって、私分かっちゃったんですよぉ〜。散々節操なく遊んでる山神さんの本命は、杏子さんなんです!だから、私を住まわせたくないんですよ!女の私にも嫉妬するくらい杏子さんの事が好きなんです!」

そうだ!絶対そうだと力説した。

杏子さんは、山神さんを見て大爆笑してる。
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