一円玉の恋
「そう、めでたい話でしょ?そう言われてさ、素直によかったねって、おめでとうって言えた。心から幸せになって欲しいって願うよ…
俺、みなほに愛されてたのに、大切にはできなかっただろ。売れっ子作家なんて言われて、チヤホヤされて、調子に乗って遊びまくってさ。浮気だって数知れず。どうしようもない馬鹿だった。
けど、酷い事をしても許されるって思ってたし、何をしても好かれてるのが当たり前に思ってた。
だから、みなほが自分の元を去って行くなんて無いって思ってた。
どんなに女と遊んでも、俺の中ではアイツが一番だったから、それはアイツも分かってただろって。
だから、去って行かれた時はかなり荒れたよね。
めちゃくちゃにアイツの事を傷つけてたのに、そんな事棚に上げて恨んで。罵ってさ。
アイツが去ってからもずっと思ってた、それが、逆恨みなのか、罪悪感なのか、好きだからなのか分からないけど、ずっと今まで心の中にみなほは居たんだ。」
「………。」
「でも、翠を見かけるようになって、気になって、気を引きたくて子供のようにちょっかいだしてさ。説教された時には、もうコイツ絶対俺のものにしたいって思ったんだよね。
翠よりかなり年上なのに、凄く大人気ないし、馬鹿な事をしてるけど、翠が少しでも自分を好きになってくれたらって、必死なんだ。
そんな馬鹿な事考えてたら、心の中に居たみなほが、いつの間にか消えてたんだ。
俺、みなほに愛されてたのに、大切にはできなかっただろ。売れっ子作家なんて言われて、チヤホヤされて、調子に乗って遊びまくってさ。浮気だって数知れず。どうしようもない馬鹿だった。
けど、酷い事をしても許されるって思ってたし、何をしても好かれてるのが当たり前に思ってた。
だから、みなほが自分の元を去って行くなんて無いって思ってた。
どんなに女と遊んでも、俺の中ではアイツが一番だったから、それはアイツも分かってただろって。
だから、去って行かれた時はかなり荒れたよね。
めちゃくちゃにアイツの事を傷つけてたのに、そんな事棚に上げて恨んで。罵ってさ。
アイツが去ってからもずっと思ってた、それが、逆恨みなのか、罪悪感なのか、好きだからなのか分からないけど、ずっと今まで心の中にみなほは居たんだ。」
「………。」
「でも、翠を見かけるようになって、気になって、気を引きたくて子供のようにちょっかいだしてさ。説教された時には、もうコイツ絶対俺のものにしたいって思ったんだよね。
翠よりかなり年上なのに、凄く大人気ないし、馬鹿な事をしてるけど、翠が少しでも自分を好きになってくれたらって、必死なんだ。
そんな馬鹿な事考えてたら、心の中に居たみなほが、いつの間にか消えてたんだ。