無感情なイケメン社員を熱血系に変える方法
「ねえ、彩月はこんな風に親しい男の家にあがったりするの?」

「まさか、男の人の家なんて初めて来たよ」

彩月の耳が真っ赤になるのを見て、駿太郎は心が穏やかになるのがわかった。

「じゃあ、俺が特別だって思ってもいい?」

「特別だよ。一緒にいたいって思えるのは駿太郎だけだもん」

駿太郎の目を彩月が甘い香りを漂わせて見つめてくる。

吸い寄せられるように駿太郎の唇が、彩月の唇に重なった。

「好きだ」

「私も好き」

お互いに額を付き合わせた形で向き合うと、二人はクスッと笑った。

それから二人は、これまでのこと、家族のこと。たくさんの気持ちを伝えあい、思いを重ねていった。
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