あなたで溢れている

小洒落た居酒屋に着く、既に他グループでの飲み会らしきものがみえた。

「はぁ?座る前にスマホ取り出す?」

夏井に呆れられたけど、知ったことじゃねぇし。

「英里奈に迎え行けないって連絡入れねぇと」

ムッとしながら連絡を入れる。

修也【夏井に合コンの数合わせで強制的に参加させられた‼︎ マジツライ‼︎ 迎えに行けないけど気をつけて家に帰れよ】

♪♪♪〜

自己紹介が続いていたが、構わずスマホを確認する。

英里奈【私も同じ。修こそ気をつけて帰ってきてください】

「……」

同じ。
同じ?
え。
英里奈が合コン‼︎
マジか‼︎

どこで?
どんな奴と?
大丈夫か?
迎えにいくか?

溢れてくるが、グッと堪える。

そこはカレシの領域だ。
そこまでの束縛はただの幼馴染みはしてはいけない。

モヤモヤモヤモヤ…
英里奈が他の男と一緒に居ると考えるだけでムカついてくる。

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