あなたで溢れている

要するに…そのミル君とやらがカレシ?で、自分の好きなようにカスタムしてるってことなのか。

別に、実害がなければ、恋愛対象がなんでも特に問題はない人間なんだが…

というか興味がないし…

「つうか、知らないで2人を見たら普通に付き合ってんだな〜って思うよ〜」

と夏井がぶっこんできた。

「どういうことスか?」

食いつきがハンパねぇ。
激しく尻尾を振っているかのようだ。

「登下校とか、今だったら帰宅時に、手繋くからね、こいつら〜」

「は?」

と何人かの声が重なって聞こえた

「繋いでなにが悪い」

「…付き合ってないのに?」

とこからともなく聞こえた

「小さい頃からずっと繋いできたから。今更、離すとか出来ないじゃん」

「イヤイヤイヤ‼︎」

手を繋ぐ。
俺達はソレが普通、と、英里奈に思い込ませた。

「高校の時に、林に、あ、修也の幼馴染みにね。ソレ気持ち悪くね?って、みんなで言ったわけよ〜。でも、もう洗脳されてて〜。普通だと思わされてて〜。怖くね?コイツ‼︎ クラス中ってか学校中、修也が林を思ってんのがバレバレだったし、ガッツリひいたわ〜」

夏井が気味悪そうな目付きで話す

「それは、ひく」

また何人かの声が重なった。

ま、ひかれても別にいいよ。
英里奈にさえ拒絶されなければ。

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