一途な御曹司に愛されすぎてます
「もちろん康平の言う通り、レジャー感を満喫できる旅行が一番だよね。なのに今回は私の希望を叶えてくれて本当にありがとう」


「……俺からのプレゼントだから。淳美の希望に沿うのが当然だろ?」


 慌ててフォローしたらうまく機嫌を直してくれたようで、彼の目つきが穏やかになる。

 ホッと胸を撫で下ろしていたら康平がソファーから立ち上がった。


「俺、部屋に戻って風呂に入るよ。お前は?」


「せっかくだからもっと三味線の演奏を聞きたいな。康平、先に戻っててくれる?」


 ここはそれぞれの部屋に半露天風呂が付いている。

 桶型の総ヒノキの香り豊かな湯舟に浸かって、ライトアップされた雪景色を眺めながら、じっくり体を温める時間は格別だ。


「わかった。じゃあな」

 ロビーから立ち去っていく康平の後ろ姿を見送って、私は最後まで演奏を楽しんだ。
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