一途な御曹司に愛されすぎてます
 自身も夫婦共働きで子どもを三人育て上げた小島次長が、ボリュームを持たせたショートレイヤーの髪を揺らしてうなずいた。


「そこからさらにメニューを発展させて、一般家庭のニーズに応える商品を提案していきたいと私は考えています」


「わかったわ。じゃあ商品課や量販部とも提携して話を進めてみましょう。部長、いいですか?」


「ああ、それでいいだろう」


 さっきから黙って話を聞いていた営業本部の松岡部長も、私の企画にOKを出してくれた。

 当然ながら部長の方が小島次長より偉いのだけれど、実は次長の方が勤続年数が長くて実質的なボスなので、彼女の承諾さえ得られればそれで話は決まるのだ。


「ありがとうございます!」

 嬉しくて飛び上りそうな気持ちを抑えて、私は勢いよくお辞儀をした。
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