1%の甘さで

「ちっ!バラすなよ優哉!もうちょっと馬鹿騒ぎしてる茉莉を見たかったのに…」




そういうお化けはお兄ちゃんだということがわかったのでさっきまでの恐怖はなくなり、怒りが沸々と湧いてきた。



「あーもう杏里に泣きつこ。お兄ちゃんにいじめられたってね!」



あっかんべーをして言う私にお兄ちゃんは慌てだした。



「はぁ!?それはなしだろ!言うな!やめろ!!」


「言うな?やめろ?…それじゃあ、それなりの態度を見せてくんないと。ねぇ?」




まるで悪役っぽいセリフをお兄ちゃんにはく私。




「言わないでください。やめてください。」




「はっはっはっー!よかろう。では今後お化けにならないように。」




という家でやる茶番を繰り広げた私は辺りを見回して気づいたことがある。




それは。




「優哉先輩がいない!?」



おっ、置いてかれた!?

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