【短】残月、残滓、残照、残恋。そして、残愛…。
なんだって、今日は今まで以上にソウはこんなに人の心を掻き乱すのか…。


そんなことを思いつつパパっと部屋の中を片付けて、コホンと咳払いをしてから少しだけ躊躇いがちに「いいよ」とだけ言って、リビングへとソウを通す。

ソウは、物珍しそうに目を輝かせながら私の部屋に足を踏み入れた。



「へぇ…?ここが彩雪の部屋かぁ…」


「なによ?文句あんの?」


「なんか、らしいなって思って」


「なにそれ」


「ほめてんの」



くるくると変わる顔。

モデルの私以上に、表情豊かなソウ。


あぁ、私はもしかしたらそこに惚れてしまったのかもしれない。


そして…本当にもう…手遅れなのかもしれない。


こんなにも好きな人を、自分の傍から離そうとするなんて…そんなことは無理に決まってる。

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