【医者恋シリーズ2】 冷徹ドクターのイジワルな庇護愛
「じゃこ〜……元気になってきて良かったね〜……」
診療が終了した病院内。
一人、入院中の動物たちが休んでいるケージが並ぶ前にパイプ椅子を置き、じゃこに話しかける。
ケージの扉を開けて、中で丸まるじゃこに笑いかけていた。
一時はこれから先のことを心配した。
このまま元気にならなかったら、手術が上手くいかなかったら。
二人っきりの家族のじゃこが、急にいなくなってしまうかもしれない恐怖に常に襲われていた。
て……手術が上手くいかなかったらなんて、口が裂けてもあの先生に言えた話じゃない。
でも、初めてじゃこを連れてきた時も少し見て診断を下していたし、オペをしてもらった時も診療時間前に迅速に処置してくれていた。
入院中のケージには、じゃこの他に猫が三匹、犬が四匹入院している。
病院も物凄く立派だし、あんな不機嫌で口が悪くても、ここに大事な家族を連れて訪れる人は多いのかもしれない。