【医者恋シリーズ2】 冷徹ドクターのイジワルな庇護愛
勢いよく身体を起こすと、目の前に私を覗き込む辻先生の不機嫌な顔。
意味がわからなくて、キョロキョロと周囲を見回す。
なぜか病院の待合室の中央にあるベンチソファーの上にいた。
見上げた窓から射し込む太陽がキラキラ眩しい。
「え、あ、あの、私……」
「そろそろ朝の散歩の時間だぞー」
「へっ?」
踵を返して診察室に入っていってしまう先生。
寝起きの頭をフル回転させて、今の自分の置かれている状況を考える。
え、待って。
昨日、じゃこと話してから、掃除しようと思って、この待合室の掃除を始めたんだよね。
窓拭いて、椅子も拭いて、それから、掃除機をかけてから、モップで拭き掃除を始めて……。
私の起きたベンチソファーの横には、確かに掃除に使っていたモップが立てかけてある。夢ではない。
落ち着いて昨日の自分の行動を追っていくと、モップがけを始めて待合室を一通り終え、このソファーに座り込んだのを思い出した。
てことは、いつの間にかここで寝ちゃってたってこと……?
疲れていても、あまりにすっぽり記憶がすっ飛んでいて、さすがに自分に引く。