夜の庭園ー少女たちの消える庭ー
「先生もその頃は別の学校にいたから、この話は前任の校長先生に伺ったんだけどね。
まあその子は君と同じ6年生で、花が好きで、校庭の花壇を熱心に世話していたらしい。
その子が、ある日家を出たきり行方知れずになってしまった。
その時期と前後して、校庭の整備があってね。
校庭には新しい花壇が造られ、彼女が世話していた花壇とアーチは、不要物として校舎裏に移されることになった」
「それがあの花壇?」
「そうだ。......それからすぐに、校内である噂が囁かれるようになった。
あのアーチの向こうには『夜の庭園』があって、いなくなった女の子はそこへ行ってしまったとか、夜になるとアーチの向こうに庭園が現れて、その中から女の子が手招きするとか」
校長先生は幽霊みたいに手を振って、ちょっとだけおどけてみせました。
「『夜の庭園』からその子が次のターゲットを迎えに来る、とかね」
私は思わずゾッとして身を引きました。
まあその子は君と同じ6年生で、花が好きで、校庭の花壇を熱心に世話していたらしい。
その子が、ある日家を出たきり行方知れずになってしまった。
その時期と前後して、校庭の整備があってね。
校庭には新しい花壇が造られ、彼女が世話していた花壇とアーチは、不要物として校舎裏に移されることになった」
「それがあの花壇?」
「そうだ。......それからすぐに、校内である噂が囁かれるようになった。
あのアーチの向こうには『夜の庭園』があって、いなくなった女の子はそこへ行ってしまったとか、夜になるとアーチの向こうに庭園が現れて、その中から女の子が手招きするとか」
校長先生は幽霊みたいに手を振って、ちょっとだけおどけてみせました。
「『夜の庭園』からその子が次のターゲットを迎えに来る、とかね」
私は思わずゾッとして身を引きました。