ラヒの預言書

木々の葉の揺れるざわめき、小鳥たちの囀り、祈りに集中してるからこそ良く聞こえてくる音達。

身体が内から透き通って行く様な感覚を覚える。

そんな一心に願っている時だった。

聞き慣れた声が中庭に響いた。


「ソルっ!!ソルなのかっ!!」


「えっ?」


急に背後から大きな声で呼ばれて、飛び起きる様に振り返ると、そこには目を見開いて固まった若い男が立っていた。


「ガドラン?!」


「.......本当にソルなのか??」


「フフッ.......久し振りなのは分かるけど、見て分からないのか?あんまりだな.......あっ、この格好か。これには訳がー」


話を遮る様に、ソルは走って来たガドランに抱き締められた。


「うわっ!!何だっ?!!何の真似だガドランっ!!」


「.............無事で良かった.......」


「えっ?ちょっとっ!!どうゆう意味っ??ここに居る事知ってたんだろ?」


「知っていただとっ!!俺がどれだけ手を尽くしてお前の行方を捜したか分かるか?!どれだけ心配したか.......分かるか?」


ガドランは抱き締めながらも、少し胸を離すと、苦しそうな表情で、ソルを見つめた。


「そんな……確かに了解は取るって言ってたのに.......」


「上の者達は知っている素振りだったが、それもライズ様に近しい一部の者達だけで、何度聞いても俺に伝えられるお前の消息は、偽りの情報ばかりだった」


「そうだったのか.......」


(私の解読作業自体が、極秘裏に進められているのかも知れない.......)


「元気だったのか?どこも怪我などしていないだろうな?」


「あぁ.......大丈夫だ」


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