朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
「流夜くんが護ってくれるって言ったんじゃん」
「そうだが……俺からお前を護ることは出来ないだろ」
「? なんで。流夜くんから護ることなんてあるの?」
流夜くん、大概優しい。
時々困ったことをするけど、笑満の言う通りかなり甘いと思う。
って言うか甘やかしてくるので、どうしていいか困る。
応えると、また呆れたような瞳で見られて、ため息までつかれた。
「……あるんだよ」
とん、と軽く肩を押された。
いつもだったらそんなことをされたら払える手。
むしろ逆手に取って投げ飛ばすことだって出来るのに、昨日の抱きつかれといい、流夜くん相手だと反抗が出来ない。
導かれるように床に倒され、真上に流夜くんの顔。
昨日と同じ構図なのに、表情が全然違って見えるのはどうしてだろう。
……また心音がおかしい。
え、ええと……。