朧咲夜2-貫くは禁忌の桜と月-【完】
どういう事態だと目を白黒させる私を見下ろして、流夜くんは観念したように息を吐いた。
……あ、呆れてしまった?
また自分、ヘンなことを言ってしまっただろうか。
……流夜くんに嫌われるのは、嫌だ。
「ほらな……こうやって触りたくなる。俺はお前に大分、邪なんだよ。付き合う前提とかじゃ、全然足らなくなるときばかりだ。だから……俺からは、自分で護ってくれ」
何度か瞬いているうちに、言葉が呑み込めてきた。
よこしまって……そういう意味ですか⁉
勝手に顔が熱くなるのがわかったけど、流夜くんはそういうことまで言葉にしてくれるんだ……。
たぶん、自分が鈍いから言葉にして伝えてくれるのだと思う。
嬉しいと思う反面、やっぱり恥ずかしい。
そ、そうか……触りたくなるとか、そういう心配をしているんだ。
……なら自分はなんと答えようか……。
「大体」
流夜くんは私の腕を取って、今度は身体を起こした。