演っとけ! 劇団演劇部
第6幕 仲間集め大作戦その2 ~初ステージは突然に…てステージ違いだの巻き~
ピー。ガッガガー。
ざわつく薄暗いライブハウス。
狭苦しい会場は超満員だ。
大型のスピーカーが両脇を固め、ステージの上だけがライトで明るく照らされている。
すべての観客の視線はその眩くステージに向けられている。
正確にはステージの上にいる人間たちに向いている。
そして、大半の人たちの視線の先にいるのは、楽器を持っていないセンターマイクの前にいる佐々木栄斗だ。
つまり、僕だ。
ジャカジャーン!!
アンプに繋がったギターの大音量がライブ会場の中に響く。
初めて浴びるスポットライトがやけに眩しい。というか熱い。
汗をかくほど暑いのに、さっきから足の震えが止まらない。
(何で? 何で僕がここにいるんだ?)
僕は気持ちを落ち着けるために、この状況に陥った原因を一つ一つ思い出そうとしていた。
「へぇ、凄いじゃないか。あの先輩が演劇部に入るなんて」
洸河先輩が仲間になった次の日の月曜日。
僕は一時限目の授業が終わると、すぐに御手洗君の席に報告をしに行った。
本当はなるべく早く言いたくて、朝のうちに話したかったのだけど、寝坊してホームルームの始まるギリギリで教室に滑り込んだ僕にそんな余裕はなかったのだ。
「洸河先輩と遠藤さんなら二人だけでもかなりインパクトはあると思うよ」
それは僕もそう思う。
学校でも1、2を争うであろう美男美女が劇団演劇部に揃っているのだ。
さっきから御手洗君の席の後ろを通り過ぎるクラスメイトが不思議そうな顔をしているのは、図書室で仲良くなった僕らのことを知らないからだろう。
「エイト君、おはよう」
「おはよう。今、御手洗君に昨日の報告をしてたんだよ」
ざわつく薄暗いライブハウス。
狭苦しい会場は超満員だ。
大型のスピーカーが両脇を固め、ステージの上だけがライトで明るく照らされている。
すべての観客の視線はその眩くステージに向けられている。
正確にはステージの上にいる人間たちに向いている。
そして、大半の人たちの視線の先にいるのは、楽器を持っていないセンターマイクの前にいる佐々木栄斗だ。
つまり、僕だ。
ジャカジャーン!!
アンプに繋がったギターの大音量がライブ会場の中に響く。
初めて浴びるスポットライトがやけに眩しい。というか熱い。
汗をかくほど暑いのに、さっきから足の震えが止まらない。
(何で? 何で僕がここにいるんだ?)
僕は気持ちを落ち着けるために、この状況に陥った原因を一つ一つ思い出そうとしていた。
「へぇ、凄いじゃないか。あの先輩が演劇部に入るなんて」
洸河先輩が仲間になった次の日の月曜日。
僕は一時限目の授業が終わると、すぐに御手洗君の席に報告をしに行った。
本当はなるべく早く言いたくて、朝のうちに話したかったのだけど、寝坊してホームルームの始まるギリギリで教室に滑り込んだ僕にそんな余裕はなかったのだ。
「洸河先輩と遠藤さんなら二人だけでもかなりインパクトはあると思うよ」
それは僕もそう思う。
学校でも1、2を争うであろう美男美女が劇団演劇部に揃っているのだ。
さっきから御手洗君の席の後ろを通り過ぎるクラスメイトが不思議そうな顔をしているのは、図書室で仲良くなった僕らのことを知らないからだろう。
「エイト君、おはよう」
「おはよう。今、御手洗君に昨日の報告をしてたんだよ」