クールな国王陛下は若奥様にご執心
(どちらにしろ、私に選ぶ権利なんてない。……受け入れるしかないのね)
この国で生きていく。
もう、リーレにはそれ以外に選べる道はないのだ。
そう決めた途端、不安で堪らなかった心が落ち着きを取り戻した。この道しかないのならば、もう迷っても悩んでも意味がない。
ただ、突き進むだけだ。
「……ありがとう。あなたのお陰で覚悟を決めることができました。私に務まるかどうかわかりませんが、精一杯努力してみたいと思います」
一度だけ目を閉じ、過去と決別すると、リーレはこの決意まで導いてくれた女騎士に、素直に感謝の意を伝える。そうするしかないとわかっていても、彼女の助言なしには、こんなにも早く決意を固めることはできなかったかもしれない。
リーレの言葉に、女騎士は彼女の足もとに跪いた。
突然のことに驚くが、女騎士もまた何かを決意した顔をしている。だから、リーレは彼女のその行動を妨げなかった。
「私の名はキィナと申します。幼少より、いつかこの国の王妃陛下に仕えるべく訓練を積んでまいりました。リーレ様がこの国の王妃となられるのならば、あなたこそが私の主となります。どうぞ何なりとお申し付けください」
キィナは跪いたままそう言うと、リーレの求めに従って立ち上がり、柔らかな笑みを見せる。
この国で生きていく。
もう、リーレにはそれ以外に選べる道はないのだ。
そう決めた途端、不安で堪らなかった心が落ち着きを取り戻した。この道しかないのならば、もう迷っても悩んでも意味がない。
ただ、突き進むだけだ。
「……ありがとう。あなたのお陰で覚悟を決めることができました。私に務まるかどうかわかりませんが、精一杯努力してみたいと思います」
一度だけ目を閉じ、過去と決別すると、リーレはこの決意まで導いてくれた女騎士に、素直に感謝の意を伝える。そうするしかないとわかっていても、彼女の助言なしには、こんなにも早く決意を固めることはできなかったかもしれない。
リーレの言葉に、女騎士は彼女の足もとに跪いた。
突然のことに驚くが、女騎士もまた何かを決意した顔をしている。だから、リーレは彼女のその行動を妨げなかった。
「私の名はキィナと申します。幼少より、いつかこの国の王妃陛下に仕えるべく訓練を積んでまいりました。リーレ様がこの国の王妃となられるのならば、あなたこそが私の主となります。どうぞ何なりとお申し付けください」
キィナは跪いたままそう言うと、リーレの求めに従って立ち上がり、柔らかな笑みを見せる。