クールな国王陛下は若奥様にご執心
だが、案内された場所はごく普通の部屋だった。
むしろ他の部屋に比べると装飾がほとんどなく、床に絨毯も敷かれていない。
さらに窓が一か所しかなく、そこも分厚いカーテンで覆われている。そのせいか、日中だというのに何となく薄暗い。
レイドロスは部屋の奥にある大きな机の上で手を組み、侍女に手を取られて歩くリーレを見つめていた。目の前に立ち、まずは挨拶を述べようとしたリーレを制し、彼は不敵な笑みを浮かべる。
「どうやら既に、覚悟を決めたようだな」
リーレならばそうすると、最初からわかっていたような口調だった。
その言葉に逆らうことなく、素直に頷く。
「はい。私には、そうするしかありませんから」
「たとえそうだとしても、自分の意志で歩んで行くのと、意志も覚悟もなく、引っ張られて無理矢理進まされるのとは違う」
レイドロスはリーレの返答にさらに笑みを深め、立ち上がった。背の高い彼の影が、わずかに覗いていた陽光を遮り、この部屋をますます暗くする。
ふいに、闇の中に囚われてしまったような感覚に陥る。
だかもう、後戻りはできない。
「ああ、それともうひとつ」
リーレの目の前に立ったレイドロスは、何でもないことのように告げる。
むしろ他の部屋に比べると装飾がほとんどなく、床に絨毯も敷かれていない。
さらに窓が一か所しかなく、そこも分厚いカーテンで覆われている。そのせいか、日中だというのに何となく薄暗い。
レイドロスは部屋の奥にある大きな机の上で手を組み、侍女に手を取られて歩くリーレを見つめていた。目の前に立ち、まずは挨拶を述べようとしたリーレを制し、彼は不敵な笑みを浮かべる。
「どうやら既に、覚悟を決めたようだな」
リーレならばそうすると、最初からわかっていたような口調だった。
その言葉に逆らうことなく、素直に頷く。
「はい。私には、そうするしかありませんから」
「たとえそうだとしても、自分の意志で歩んで行くのと、意志も覚悟もなく、引っ張られて無理矢理進まされるのとは違う」
レイドロスはリーレの返答にさらに笑みを深め、立ち上がった。背の高い彼の影が、わずかに覗いていた陽光を遮り、この部屋をますます暗くする。
ふいに、闇の中に囚われてしまったような感覚に陥る。
だかもう、後戻りはできない。
「ああ、それともうひとつ」
リーレの目の前に立ったレイドロスは、何でもないことのように告げる。