俺様外科医の極甘プロポーズ
それから少し足を延ばしてワインも楽しめるお寿司屋さんに入った。
「なにのむ? ワインがいいんだろ」
「でも、先生は飲まないんですよね」
「車出来ているからね。りさは飲めよ。遠慮はいらないよ」
先生は運転があるからとお酒は飲まなかったけれど、私はほんの少しだけ贅沢をしておいしい白ワインを注文してもらった。
「じゃあ、乾杯」
先生のウーロン茶と乾杯する。そして付け出しを食べながら、お寿司が握られるのを待つ。最初に出てきたのはヒラメの握り。次は鯛。鰤、中トロと続く。小ぶりのシャリと鮮度のいいネタが相成って、いくつでも食べられてしまいそうだ。
「とてもおしいですね」
「そうだな」
笑顔の先生の隣で私は二杯目のワインを飲む。ここのお店のお寿司は本当においしい。でも、先生と食べるものなら何だっておいしいく思えるのだと思う。
ほろ酔い気分で店を出て、並木通りを歩く。
待ちゆく女性の視線の先には先生がいて、先生の隣には私がいる。アルコールのせいだろうか。女としての優越感に浸りながら私は先生の腕に自分の腕を絡ませる。
「りさ」
「なあに? 壱也さん」
拒まれるかもと思って身構えた。でもそうじゃなかった。
「そういう君のたまにはいいものだな」
先生そう言って私の頬にキスをしてくれた。私は幸せだった。だから仕事も精いっぱい頑張ろうとそう思った。