俺様外科医の極甘プロポーズ

 夕食が済むと、先生は片づけたい仕事があると言って書斎にこもった。私は後片付けをして、ひと通りの家事をこなすと自分の部屋で眠った。

初めて先生と体を重ねてから常に一緒に寝ていたのに、最後の夜にベッドが別々だなんて残念だ。

「……なんて、なに考えてるんだろう、私」

 先生が仕事だっていっているのに、こんなことを考えるなんて、まるで欲求不満の塊みたい。

恥ずかしい。そんな自分が自分で嫌になる。

頭から布団をかぶると、目をつむる。けれど、その夜は明け方まで眠れなかった。


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