俺様外科医の極甘プロポーズ
「こちらは今年の秋に出来上がりました建物で、お客様がお泊りのお部屋はとても人気があります」
少し緊張した口調でそう説明をすると、先生の方をじっと見る。
「そうでしたか。じゃあ、予約できてラッキーでしたね」
彼女は先生にくぎ付けになっている様子でそのほほを真っ赤に染めていた。それを知ってか知らずか、先生もとてもにこやかに中居さんと会話を続けている。私は複雑な心境でそのあとをついてく。
少しは私とも話をしてくれてもいいじゃないか。それに、プライベートでも他人に愛想がよすぎるのも考え物だよ――って、これって嫉妬?ちがうよね。
私は自分の感情に驚きを隠せない。病院ではライバルなんているはずもなく、だから私がこんな気持ちになるなんて思ってもいなかったのだ。
そりゃあ、先生がかっこいいのは認める。でも、こんな感じで独占されてしまうのは気に入らない。
「りさ、どうしたの?」
「え?」
「ついたよ」
そう言われて顔を上げると部屋の前に到着していた。
中居さんが木の引き戸を開けてくれて私たちは部屋の中へと入る。和洋折衷の落ち着いた室内にアロマがたかれていた。
床の間のある和室とフローリングの寝室の二間で窓からは中庭とお風呂が見える。
中居さんは部屋の説明を終えると、「夕食のまでおくつろぎください」といって出て行った。