そして、失恋をする


翌朝。千夏と出会って、今日で四日目の朝の迎えた。それと同時に、千夏の残された寿命が今日で三日となった。時間で換算すると、七十二時間しかない。

窓から朝日が差し込み、僕の視界に青空が見えた。夏の終わりを知らせているのだろうか、ツクツクボウシの鳴き声がひどく悲しく僕の耳に聞こえた。

「おはよう」

寝室からリビングに移動してあくびまじりの声であいさつをしたが、僕の耳に誰からの返事はなかった。

「そうか、お母さん出て行ったんだけ………」

母親のいない日常にさびしさを感じ、僕の瞳がかすかに潤んだ。

父親はもう会社に出社したのだろう、リビングには僕一人の姿しか見当たらなかった。いつも僕が起床したら食卓テーブルの上には今朝の朝食が並んでいたが、母親が家を出て行った今日の朝はなにも置かれてなかった。
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