そして、失恋をする
「そんなに似てるんだね、私と陸君の好きだった人が」

「うん」

千夏にそう言われて、僕はコクリと首を縦に振った。

「もしかして陸君の好きだった人も、余命わずかだったの」

「そうだよ。長くは生きれない命だった」

「そうなんだ………」

僕の悲しそうな顔を見て、千夏は眉を八の字にした。

「ごめんね、陸君。私も、長く生きれない命で………」

千夏が、また僕に謝った。きっとそれは、私を好きになると、また僕が失恋することを彼女はわかってるからだろう。だから、謝ったのだろう。千夏の謝罪を耳にするたびに、僕の心が痛む。
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