そして、失恋をする
『じゃあ、かけよっか?』

「かけ?」

『うん』

「なんのかけ」

千夏にそう質問したとき、僕の表情が不思議そうになった。

『私がこのまま生きることができたら、将来私と陸君は結婚するというかけ』

「もし、死んだら?」

『私たちは、別れる。そして陸君は私のことをきれいさっぱり忘れて、他の女性を好きになって幸せになるというかけ。どうかな?』

「どうかなって、僕はまだ君の提案したかけをするとは言ってないよ」

『え、どうして?』

「だって、人の命で将来のことを決めるなんてひどいかけだよ。しかも、君の命で……」

『ふふふ、そうだよね。ひどいかけだよね。でも、信じてるのでしょ。私が生きることに』

「まぁ、それはそうだけど……」

『なら、私とかけをしてよ。陸君』

「………」

有無を言わせない彼女の言い方に、僕は数秒間頭の中で次言う言葉を考えた。

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