そして、失恋をする
「ありがとう、千夏」

『ううん。私も死ぬ前に、こうやって誰かと病院の外に出て一緒にデートしたいと思っていたから。ありがとう、死ぬ前に私をデートに誘ってくれて』

千夏のお礼の言葉を聞いて、僕の頬が少し熱くなったのを感じた。

『今日中に外出の許可を先生と看護師にもらうから、その後デートする日を私が決めるね。決まったら、陸君のスマホにLINEで送信するから。それでいいよね?』

「ああ、いいよ」

千夏のやさしい問いかけに、僕は短く答えた。

『じゃあ、また後でLINE送るね。それと、私とのかけを忘れないでよね』

僕とかけをしてることを最後にしっかりもう一度伝えた後、千夏は電話を切った。それと同時に、通話の切れた音が僕の耳に聞こえる。
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