処刑バッヂ
「トオルの死体を移動して、どうするつもり……?」


梨央が聞く。


あたしは喉の奥に言葉が貼りついて、なにも答える事ができなかった。


晴康は和馬を殺した時に言っていた。


『クリスマスだから、ちゃんと飾り付けをしないとな』


そう言って、和馬の体をノコギリで切断し始めたのだ。


「飾り付け」


涼希が呟いた。


あたしと同じ事を考えていたのかもしれない。


体育館の中央に設置されたモミの木を思い出す。


あのモミの木には装飾品はつけられていなかった。
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