ヴァーチャル・リアリティ
外せない
「最近ではリアルなホラーゲームが流行ってるよね。スプラッタっていうの?」


百花が言う。


「あぁ、あるよね」


「このゲームもきっとそうだよね」


「……たぶんね」


中には年齢制限がつけれられているゲームも珍しくない。


あたしと百花はそういう類のゲームが大の苦手だった。


「リタイアする?」


そう聞くと「どうやって?」と、聞き返された。


「ルール違反をしたら辞めれるって言ってたよね?」


「そうだけど、ルールなんて聞いてないよ?」


「ゴーグルを外してみたら?」


「あ、そっか。途中放棄すれば自然とリタイアになるのか」
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