ヴァーチャル・リアリティ
燃え盛る先端がアユの体に触れる。


アユが驚いたように目を見開き、あたしを見る。


え……?


困惑しても、手の力を緩める暇はなかった。


あたしは鉄の棒をアユの体に強く押し付けていた。


瞬間、アユの絶叫がこだまする。


あたしは驚き、その場に尻もちをついてしまった。


持っていた鉄の棒はなくなり、アユの姿も消えている。


しかし、アユの叫び声だけは色のついた空間に響き渡り続けている。
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