課長の溺愛に付いていけません
「姫。」

その時、橋本君が私の肩を掴んだ。

「課長の事は置いておいて、俺にしなよ。」

胸がドキンと鳴った。

「いや、何を……」

「きっと課長だって、本気じゃないって。」


課長が、本気じゃない?

あれだけ可愛がってくれるのも、ただの部下だから?

そう思うと、体中寂しさでいっぱいになった。


「俺だったら、いつでも姫の力になれる。」

橋本君は、私を抱きしめてくれた。

「なあ、姫。考えてくれよ。」

その時の私は、頭の中が真っ白になった。


課長は、私を見放した。

これから私には、厳しくするのかもしれない。

だとしたら、私は橋本君に頼って……


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