課長の溺愛に付いていけません
「悪かったな、橋本。」

そんな声が聞こえて、私と橋本君は、体を引き離された。

「ったく、隙があると直ぐにこれだ。」

振り返ると、そこには課長がいた。

「か、課長!?もう、家に帰ったんじゃあ!」

「ばーか。おまえらを置いて、俺が帰れるか。」

すると課長は、ポケットから四角い箱を取り出した。

「ほら。残りの100枚。」

「ええ!?」

中身を見てみると、あの500枚と同じ印刷の葉書があった。

「どうしたんですか?これ?」

「工場に直談判。今日中に刷ってもらうように、催促した。」

私は、ヘナヘナと床に倒れ込んだ。

「だったら、そうするって、言って下さいよ、課長。」

「ごめん、言えなかったんだ。本当に刷って貰えるとは限んないし。」

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