冷たい部長の甘い素顔

「それは…」

私は言葉を濁した。

「だったら、俺の事も考えてみてよ。
絶対、爽ちゃんの事、大切にする。」

どうしよう…

「でも…
やっぱり、ごめんなさい…」

「そうか…
俺がもっと早く言ってれば、結果は
変わったのかな?」

部長に出会う前なら、違ったのかな?

違ったかもしれない…
とりあえず、デート位はしてみたかも…
だけど…
きっと、部長と出会ったら、やっぱり部長に惹かれたような気がする…

「多分、同じだと思う。
私は、やっぱり今の人を好きになったと思う
から。」

「ふっ
そんなに好きなんだ…
でも、俺は爽ちゃんの事、諦められそうに
ないよ。
明日からは、ちゃんとただの同僚として、
普通に振る舞うから…
だけど、俺が爽ちゃんの事、想ってるって
事は、覚えておいて。
いつか、爽ちゃんの気持ちを変えてみせる
から。」

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