LOVE DAYS

「はぁ!?佐々木って、あのナルシストの奴だろ?」

「ちょ、ナルシストじゃないし」

「だって超ナルじゃなかった?ほら中学ん時さ、俺の事を嫌いになる女なんかいねーよ的なさ」

「そんなことないよ」

「モテるからって気取ってたじゃん。その馬鹿に惹かれたの、萌だろ」

「ちょ、麻友ちゃんっ」

「あー言う奴はやめたほうがいいよ。つか今更なに?絶対アンタ泣くよ」

「そんなことないって。だって凄く優しかったもん」

「女ぐせ悪いだけだろーよ」

「そ、それだったら晴馬君だって、」

「晴馬がなに?」

「いや、別に…」


ガラッと開いた扉から先生が入ってきたため、麻友ちゃんはスッと身体を前に向ける。

女癖悪いって、晴馬君も相当に悪いと思う。

毎日いつも女と遊んでんじゃん。

それが違うと言うのなら、あたしには理解できない。


確かに麻友ちゃんは佐々木君の事が嫌いだった。

ずっと麻友ちゃんとは同じ中学だったから覚えているけど、佐々木君の事をいい奴じゃないってずっと言ってた。

でも、それが何でなのかはあたしには分からなかった。



だけど別にいいんだ。って浮かれていたのも束の間だった。

その日の終わりのHRで渡された中間テストの結果表が手元に渡され、血の気が引くほど眩暈がした。

しかも渡された時に、″あまりにも酷いから追試受けるように″って言われた言葉に胸が痛い。
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