姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③



「みかんジュースだけじゃつまんないでしょ。

あそこの売店でさ、何か買っておいでよ。

奢ります」
 
部員達に、歓声が上がった。

「チーズチーズチーズ!」

「スモークサラミ高いっけ?」

「裂きイカ希望ーっ」
 
顧問が出した紙幣が向けられた瞬間、

お買い物係は小夜子に決定した。

「ビーフジャーキー!

ぜってえこれだけは譲らないかんな!」
 
月代が、他を威嚇するように手を挙げた。

若干、目が本気だ。

「チーズ!」
 
一方玉野も負けてはいない。



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