姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
乙矢のカミングアウトだけでもかなりのショックだったが、
それ以上の衝撃が小夜子の頭に圧し掛かって来た。
い、今までの自分の常識や概念は、一体何だったんだろう……。
しかし、そんなショックから立ち直る暇も与えられず、
乙矢はどんどん話を進めていった。
「……それで俺は、『人間以外』による者の犯罪――今は、
殺人事件を捜査している。
ぶっちゃけ餅は餅屋……人間以外の起こした事件っていうのは、
それこそ取り調べから犯人の処分まで、
専門知識の無い普通の人間の手には余る仕事なんだよ。
で、その解決へ引き継ぐまでの役を、俺はしてるわけね」