姉さんの先輩は狼男 孝の苦労事件簿③
正直、俺はまだ名前を登録した程度で、テミスの支部に赴いた事もなければ、
他のテミスの人員にあまり会った事もないので、事の重大性が良く分からない。
「こんなに怪我をして、酷い目に遭って、後悔してないか」
ああ、そういう事か。
確かに、普通に考えたら、大怪我で入院なんてあまりない機会かもしれない。
これが人生初入院だとかなら、それなりにショックなのだろうが、
俺にしてみれば「またかよ……」というくらいの印象でしかない。
「全然。
……そりゃ、出来れば今後は怪我とかしたくないけど、
それは『テミス』を辞めるとか辞めないは無関係な気もするし……」
「……じゃあ、質問を変えよう。
……君は、その咽の火傷を、どう思ってる……?」
「どうって……」